またたび感想録

観たもの聴いたもの読んだものの感想を述べます。

聲の形の話(映画)

私タコピーの原罪は読んでないんですけど、Twitter見てたらタコピーと聲の形を比較してタコピーの方がまし説が出てたので思い出したりして。

 

友達も聲の形はやだって言ってたなあ。

つらい経験をした人ほど無理なのかも。

 

個人的には、主人公が硝子ちゃん転校したあときっちりいじめの標的にされて、人間関係崩壊して誰も信用できなくなっているところで因果応報…と思って、自分がそういう目に遭ってようやく理解した痛みがあり、改めて硝子ちゃんと必死に向き合うというのは悪くないと思っていて。

 

どちらかというと許せないのは、もともと主人公とつるんでたくせに、主人公をいじめて平気な顔でいる人々だったけど。あれ、あの主犯の子は死んじゃったんだっけ。真っ黒な目でさ…

 

大人になる過程で気づいてしまったんだけど、いじめって虐められる側にとっては本当に単純に災害で大迷惑で後遺症も残る最悪なんだけれども、いじめる側は他のところで加害されてて結果歪んでるみたいなところがあって。いじめた人間単独の問題じゃなくて結局周りの誰かが影響を与えているんだなと思うこともある。ただただ浅はかなだけの場合もあるんだろうけど。

 

だから聲の形っていう作品はなかなかどうして胸糞悪くて、でも生きるって作品だなあと思う。

ばってんが貼り付けられたり、取れたりを延々と繰り返して私たちは生きていくんだよなあと。

 

いじめる人間といじめられる人間の関係性は複雑。

ただの自論で一例だけど、いじめられる人間にとって、いじめる人間からの承認って特別かも…喉から手が出るほどに。否定されたのを取り消してほしいって思っているから。他の誰に肯定されても、あの子に肯定されなきゃ否定された部分は穴が空いたままだから。すーすーと穴の空いたまま生きていく。欠落。これはまあ1対1の一例に過ぎないけれども。

誰にも相手にされない、とか、みんな敵、という時もある。そしたら承認とか言ってる場合じゃなくて、自分で自分を承認してかないとやっていられないし。自分だって承認する相手を選んでやるとか思うし。

 

なんかとりとめもないけど。

うーん、みんな何を思って観たんだろうね。