今年も部署異動があった。
まさかである。
地獄のカウンター業務から脱出した先には魔王が待っていた。
「君の担当する業務は今、最悪な状況にある。」
「なんとかしないといけませんね」
「まず赤字から脱出しようぜ」
「ええ…いやあでも、他の業務もあるのにそこまでやれるかな…申し訳ないけどキャパシティ的に…」
「まず赤字から脱出しようぜ」
「ええ…うん…やれることはやってみます…」
カウンター業務への名残を惜しむまもなく…近所の盆踊りくらいの規模で生きてたのに、カーニバル始まっちゃうじゃん的な…物理的にそんながんばれないけど、まあやれることはやろうかなと。
赤字を放っておくことはできない。なぜなら担当者だから。でも早く寝て次の日に備えない。仕事だけのためには生きられないくせに、責任感だけは一人前である。エンジンが「やることやって疾く寝床へ」でしかないのに、そのやることが山積みである。
人間道はとことんまで修行の道だよなあ。
不安8割だけどちょっとわくわくしている自分もいる。今まで広げるな、無駄なことすんなと言われ続けてきたわけだが、ここにきてよしやれ!どんどんやれ!と来たわけでこんな好機はこの職場ではまたとない。もう二度とないかもしれない。これをやり切らずにこの先をどう生きていけようか。
しかも魔王様は今年1年しかいない。間違いなく今年やらねばいつやるのだというシチュエーションになっている。
やる気出して、身の程をいやってほど思い知って、そうやって暮らそう。そういう年らしい。
今年だけ、今年だけなのだ。多分。
なので寝る。
ユーフォニアムを楽しみに暮らしている。久美子の3年生もまた、1年だけなんだよなあと。
今年のテーマは「今年だけ」かな。やりきろー。