またたび感想録

観たもの聴いたもの読んだものの感想を述べます。

そういえばよく分からない『アゲハ蝶』の歌詞

今さっき、バラエティ番組でポルノグラフィティの『アポロ』を歌おうとしてて、そういえば『アゲハ蝶』の歌詞って綺麗だけど全然わかんないよなあと思い至る。

以下歌詞の整理。

 

◯登場人物

・アゲハ蝶=あなた=友

・旅人=僕=詩人

 

◯状況

・生を自由に旅していた僕とは遠く別れ、どこにも行けない荒野でただ渇いている僕。

・そんな僕の前に真夏の夜の夢のように現れたあなたをひと目見ることができただけで希望を抱けたのに、さらには愛されたいと願ってしまった僕の世界は今揺らいでいる。

 

◯考察

・自分の殻に閉じ籠るタイプの人間が、散々籠り切った挙句ついに恋に落ちるという形で世界に再び姿を現す、というかんじだろうか。それは「あなたと僕」しかいない世界かもしれないけど。

・そうだとしたら、アゲハ蝶という鮮やかな素材を使ってこんなにもエキゾチックな世界観に仕立て上げた新藤晴一ってやっぱすごい。

・大仰なラブレターと読めなくもない。

 

◯感想

『アゲハ蝶』ってちょっとファンタジーを感じる詞なんだけど、表現の美しさに惑わされずにシンプルに状況を整理すると等身大の中身が見えてくる。マジックレアリズムってこういうことなのか?もしかして。と思うなどする。

新藤晴一の書く歌詞を反芻してると、世界ってこうやって描くのか、とちょっと気づけた気になるときがある。