というアイドルオーディション番組を一気観した。
ステージの鬼才アヴちゃんの思想や技術をアヴちゃん手ずから若い子たちに教えるという神企画…見るしかないやつ。
アヴちゃんは「伝える」の鬼才なので、観るだけでほんとうに色々考えさせられる番組だった。無料版でこれなのでHuluの内容はいかばかりか。
番組中のアヴちゃんの言葉を借りると、アイドルって宝石で、アイドルそれ自体が何かを発する存在というよりは、誰かの言葉が彼ら・彼女らを通して出力される、反射的な輝き方をする存在だと思っていた。
アヴちゃんは「星を作りたい」と言って、『龍宮城』のメンバーというのは自ら光る存在になろうとしている、ような気がする。
1話では有象無象の綺麗な少年たち、という印象だったのに、PVに至ってはもう見たことのないアイドル像を提示してきている。
それはアヴちゃんの遺伝子を持つかのような若手の爆誕だ。育て方が半端じゃなくうまいのだろう。
田淵さんがdialogue＋をプロデュースした時は、番組とかもなかったから、可愛い女の子たちが田淵さんの楽曲を歌っているという感じで田淵楽曲を楽しむ趣が強かった。
今回はアヴちゃん楽曲を楽しむのはもちろんだけど、演じ手がアヴちゃんから楽曲に声や魂を乗せる術を伝授されていて、演じ手自体の個や魂を楽しむ要素がある。それが過程を見たせいなのか、プロデューサーの違いなのか、アイドルに詳しくないので分からないけど。
アヴちゃん人育てるのもうまいのか。
天は二物も三物も与えるらしい。
○表現の世界は地獄です。地獄のお仕事です。
○二兎追うものは一兎も得ず？何言ってるんだと。
○今までの怒りはあなたの血肉となっている。
惜しげもなく名言が飛び出す教室。
背中押されたい人間が見るととてもいい番組。
甘くない、お仕事としての「表現の世界」を存分に見せつけてくれる。
