このシリーズが図書館で静かにブームになっていることはなんとなく知っていたんだけど、学校勤めの友だちにおもしろいよと勧められたので1冊読んでみることにした。
おもしろかった。
ドラえもんのひみつ道具みたいに何が起こるか分からないふしぎな駄菓子と、妖しげな店主・紅子さん。
訳ありのお客さんたちが駄菓子を手に入れたら、幕切れまで読めない展開。
それぞれの駄菓子の説明書きに使用上の注意まで全部書いてあるんだけど、お客さんたちはなかなかくまなく読めなかったり読まなかったりする。商品名すら読まずに痛い目を見たり、説明から想像してたことと実際に起こった結果が違っていたり、なにげなく「読む」という行為を意識してしまうような仕掛けになっている。
よくできてるなあ…。
「閉店」では駄菓子の対価として紅子さんが預かっている小銭が招き猫に化けるシーンがあり、駄菓子屋銭天堂という舞台装置自体への興味も惹いてくる。
これは延々と読めるやつ。
こどもの本総選挙第1位も納得なのでした。