またたび感想録

観たもの聴いたもの読んだものの感想を述べます。

蒼銀のフラグメンツ(根源のこと)

作品においてオリジナルかつ重要な概念ってあると思うんですね。ATフィールドみたいな。

それで『空の境界』を読んだ時に「根源」という概念が主人公の式にとっても、この世界を生きる魔術師にとっても非常に重要な意味を持つことは理解できました。

蒼銀にもやはり「根源」が出てきて、本作の主人公かつラスボスである愛歌は根源に接続しているとの設定で、fateという作品にとっても重要な要素なんだなと思ったのですが、根源接続者としての式と愛歌のあり方に結構差異があるなあと思っていて、それも根源たるゆえんと言われればそれまでだけど少し気になっている。

 

「根源」の現状の理解

・魔術師たちが世代を重ねて全てを捧げてもいつか到達したい高み。叡智の全て。

・(蒼銀)到達した魔術師は消える

 

根源到達者の差異

・式

魔術師の家系で、まともな二重人格になるように準備された存在。

自分と関わろうとする人物により心が乱れ、自らトラックに飛び込んだところ根源に到達し、数年をそこで過ごす。

帰還後は死が見える魔眼を得て、死の概念があるものは全て殺すことができるようになった。

根源に至る前のできごとは、映像を見るようにしか思い出せない(感情を伴わない)

殺したいという欲求を持つが、実際に殺してはいなかった。1件だけ殺した。物語の中で式が一連の事件を起こしたのかどうかが焦点になるくらい、殺人という行為が重視されていた。

・愛歌

魔術師の家系で、生まれた時から根源に繋がっていた(本人談)

セイバーが召喚されるまではおよそ感情というものがなかった。セイバーが現れて「恋に落ちた」ことで年齢相応らしい感情を表すようになった。

目的のために人を殺すことに何の躊躇もない。何の重さもなく幾人も死んでいく。

少女の形をした全能。

 

こうやって並べてみると、まず先天性か後天性かという要素があり、他者との関わりで心が動くかのような共通点があり、殺人に対する明らかな意識の差がある。

根源に接続するとはどういう現象なのだろうか。

根源興味深いんだよなあ…。